令和七年(2025)GW期間中の5月の平日、よこはま動物園ズーラシアの「自然体験林」を歩く。広大な敷地(総面積53ヘクタール)を有するズーラシアは動物たちを見るだけでも一日がかりになりがちなので、「自然体験林」まで足を延ばす人は多くはない。そこには、この一帯が「都筑の森」と呼ばれていたかつての森の奥深くの姿が、遊歩に必要な整備を施されたうえで残されている。
4.ズーラシア「わんぱくの森」自然体験林
大型連休の期間中は、ズーラシア北門に隣接する里山ガーデンで「春の里山ガーデンフェスタ」(「横浜の花で彩る大花壇」を春秋の里山ガーデンフェスタの期間限定で公開)が開催されている。
2025年春の里山ガーデンフェスタでは、全4スタンプをクリアするとズーラシアの平日入園料が半額となるスタンプラリーがおこなわれていた。


目指す「自然体験林」は、子連れファミリーがこどもたちを遊ばせるのにうってつけな「わんぱくの森」エリアの最奥に広がる一区画となる。
画像は「ころころ広場」下に広がる池の畔。ここから「自然体験林」へと足を延ばす。
ここまでのアクセスは三通り。
1.正門噴水口から「わんぱくの森」エリアの「みんなのはらっぱ」脇を通ってくる。
2.「アマゾンの密林」ゾーンの「アマゾンセンター」脇のトンネルをくぐり、橋を渡ってくる。
3.北門からは「アフリカのサバンナ」「アフリカの熱帯雨林」ゾーンを経て「わくわく広場」から橋を渡り、「風の丘」から「ころこロッジ」前へと歩く。
マップ(一部)を公式サイトより転載させていただきました(赤文字加工はサイト管理者)。



大きな池を隔てた奥には、自然体験林エリアが広がる。
この池は遊水池として整備されている。


ズーラシアのなかというよりは自然公園の自然保護区か市民の森のような、池と森のたたずまい。


ウッドデッキのボードウォークからは石積の護岸に下りることもできる。


池畔の土手(「ころころ広場」の傾斜地の裾)に咲くツツジ。


「ころころ広場」に上がって見上げる、「風の丘」の斜面を覆うツツジ。


園路を進み「ぱかぱか広場」への分岐を分け、「自然体験林」へ。


「自然体験林」入口。


案内板。
「自然体験林」は、この地が里山だった頃の姿が様々に利用可能な状態で維持されている。
早春にはスミレやカタクリ、初夏にはキンランやエビネといった山野草が林床に群生するこの森は、おそらく計画的に(意図的に)残されている。
横浜動物の森公園が(仮称)都筑自然公園とされていた頃に出版された「ヨコハマ植物散歩ー市民の森と身近な自然ー」(横浜植物会編 神奈川新聞社・かなしん出版 1995年発行)の散歩コース案内図では、ちょうどこの森の辺りが(数少ない)キンランやギンランの自生地として案内されている。近隣の「県立四季の森公園」でもこの時期にはキンランやエビネが数多くみられるが、同書の四季の森公園のコース案内図では特に記載されていない。ズーラシアの他のエリアが自然公園・動物園として造成されるなかで、「絶滅が危惧される希少植物の自生地は守る」という判断がおそらくなされたのだと思う。


沢に沿って、奥に設けられたデッキの散策路へと進んでいく。


初夏の山野草、エビネ(海老根。ランの仲間)。


花が開きかけのキンラン(金蘭)。


オオアマナ(大甘菜。オオニソガラム)。ハナニラにちょっと似ている。
その形から英名では「ベツレヘムの星」と呼ばれているそうだ。


シャガ(射干。アヤメの仲間)。
シャガはアヤメ、ハナショウブ、カキツバタほどには名を知られていない(と思う)が、あちらこちらの公園(水辺の近く)で普通に群生しており、当たり前に見かける。


カキツバタ(杜若、燕子花)。
アヤメの仲間ではその名をよく知られている。アヤメ(綾目)との区別は、垂れ下がった花びらの付け根あたりに白い筋がスッと入っているのがカキツバタ。黄色と白のグラデーションに網目が入っているのがアヤメ。そしてアヤメは乾燥に強い(というか、この場所みたいな湿地には生えない)。もうひとつ、ハナショウブ(花菖蒲)は園芸種が多すぎて一言での説明は無理っぽい。


ツルニチニチソウ(蔓日々草)。
園芸店で普通に見かけるニチニチソウ(日々草。花はピンクや赤、白)によく似ている。


沢沿いのデッキへ。




木漏れ日が心地よい、森の散策。




デッキはここまで。


あずまやのある広場。
谷間の平日とはいえ、GW真っ只中の時期にもかかわらずズーラシアの中とは思えぬ静けさ。森閑とした自然林のなか、行き交う人もまばら。


広場の奥から自然体験林入口・トイレ方面に戻るデッキ。


デッキから見下ろすのは、谷戸の絞り水が沢の流れとなっていくあたり。


あずまやの広場から自然体験林の尾根筋に上がっていく。






ウラシマソウ(浦島草)。
テンナンショウの仲間でマムシグサとか似ているのが色々あってあまり区別ができないのだが、入口案内板のこの付近にウラシマソウと書いてあったので。


ギンラン(銀蘭)。
ギンランは僅かに見かけただけだった。


キンランの群生。


解説板。


開花したキンランをアップで一枚。


自然体験林入口へ下る。


池まで戻ったら、来た道とは反対側の道へ。


ピンクのシャクナゲ(石楠花)が咲いている。




園路を覆う、モミジの若葉。錦秋を迎えるころは、さぞ綺麗だろう。


赤いシャクナゲ。


スタート地点に戻ってきた。


園路の左手に見えるのは「ころこロッジ」。


「みんなのはらっぱ」を経て正門噴水口へ。


電池が切れるまで駆けずり回っている、ちびっ子たち。
1.正門から「アジアの熱帯林」「亜寒帯の森」ゾーン
2.「オセアニアの草原」「中央アジアの高地」「日本の里山」「アマゾンの密林」ゾーン
3.「アフリカの熱帯雨林」「アフリカのサバンナ」ゾーンから北門
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