平成22年(2010)5月、新緑真っ只中の大型連休の頃、JR北鎌倉駅から天園ハイキングコースを天園(六国峠)へ。天園からは鎌倉横浜市境尾根をたどり、円海山・大丸山周辺の市民の森(つながりの森。横浜・南の森)をつないで歩く。
※サイトリニューアルに伴う情報の修正を加筆しています。
3.氷取沢市民の森、円海山、瀬上市民の森
北鎌倉・天園ハイキングコースと横浜・円海山緑地(つながりの森)を繋げて歩く、ロングトレイル。このページでは氷取沢市民の森(横浜市磯子区)、円海山、瀬上市民の森(横浜市栄区)を巡る。氷取沢市民の森は大岡川の源流部。瀬上市民の森はいたち川・瀬上沢(境川水系柏尾川支流)の源流部となる。
円海山緑地(横浜つながりの森)を南北に走る尾根(ビートルズトレイル)から東の方向。大岡川源流部を抱えた氷取沢(ひとりざわ)市民の森が広がる。
「円海山周辺の森」の標柱。
尾根道から下り、氷取沢市民の森・大岡川(おおおかがわ)源流部へ。大岡川の初めの一滴は、この森の谷戸(やと)奥深くから始まる。
谷戸(やと)とは、小山に挟まれた浅い谷の地形を表す言葉。鎌倉では谷(やつ)、房総では谷津(やつ)と呼ばれる。
大岡川源流部は氷取沢町小川アメニティの最奥部。湿地帯の木道がいい雰囲気。
沢がナメになっている。つるつるとして、見た目にも涼やか。
おおやと休憩所へ。
横浜横須賀道路の高架橋。ちょうど円海山トンネルを抜けてきたあたり。
高架橋の向こうは氷取沢農専地区。
ここから奥まで、懐の深い谷戸だ。
大谷戸から、うばのふところ広場を経て東西の尾根に上る。
NHK円海山放送所(FM)の鉄塔。NHK横浜放送局のFM放送開始は昭和45年(1970)。
ここ円海山にはFMヨコハマも昭和60(1985)年の開局以来、県内全域に向けた送信所を置いていた。その後県内各地の都市化(市街地の高層化)の影響で電波の聴取が困難な地域が拡大。平成25(2013)年に送信所は県西部の大山に移転した。その結果、今度は逆に円海山緑地の東側の地域で難聴地域が発生。そこで円海山の送信所を電波の中継局として平成27(2015)年に再整備。現在は磯子中継局として稼働している。
東西の尾根を、いっしんどう広場へ向かう。
尾根道をたどると、途中に現れる分岐。真ん中の道の先で、円海山(えんかいざん)山頂前に至る。
山頂部は現在は開放されていないため、立ち入ることはできない。
ずいぶんと昔には、円海山が横浜市内の最高峰とされていた。
再び、尾根道に戻る。
いっしんどう広場。
円海山緑地随一の好展望地だが、残念ながら空気も霞み、よい眺望が得られなかった。
広場に設置された、案内板。
冬のいっしんどう広場からの眺望。雄大なすそ野を広げる富士山の左に箱根連山の金時山(きんときやま)、明神ヶ岳、神山(かみやま)、駒ケ岳、二子山(ふたごやま)などが見える。
画像出典・市民グラフヨコハマ第百号「百号記念・横浜百景」平成9年(1997)刊行。
いっしんどう広場から東西の尾根伝いにさらに進み、港南台方面に出ると大展望が開ける。
車止めの先へ。
南側に開ける大展望。いちばん奥に、北鎌倉の尾根。
新緑の瀬上市民の森。
東西の尾根上から谷戸の上流側を見る。森の底には、瀬上池。右奥の丸い山は、大丸山(おおまるやま)。
いっしんどう広場に戻ってから南北の尾根を辿り、瀬上池(せがみいけ)の上流側へ向かう。
※南北の尾根(ビートルズトレイル)から大丸広場、漆窪休憩所を経て「池の上休憩所」へと下る登山道は、台風の影響で通行止めとなっている(令和4年6月現在)。瀬上池へは「いっしんどう広場」から「池の下休憩所」へ下る道が利用できる。
尾根に囲まれたすり鉢状の底に瀬上池を擁する、瀬上市民の森。
※大丸広場を経由する沢沿いの登山道は、台風の影響で通行止め。
瀬上沢の、最奥部。
沢はやがていたち川に合流し、いたち川は柏尾川(かしおがわ)へ、さらには境川(さかいがわ)へ合流して相模湾にそそぐ。
瀬上池のふちにたどり着いた。
瀬上池は、灌漑用のため池として造られた。人家一軒ない最上流の森の一滴を池に集める。
絵画のような、新緑の美しさ。
沢は、小さなナメ滝を掛ける。
池の下広場。
南の森の谷戸は、深い。
瀬上沢沿いに、上郷町の横浜栄高校へ。そこからJR根岸線港南台駅まで歩いてゆく。
なお港南台駅までは瀬上池を見下ろす東西の尾根からのほうが距離は近い。
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