平成26年(2014)5月末、地下鉄ブルーライン舞岡駅からすぐ近くの舞岡ふるさと村・ふるさとの森、紅葉滝、舞岡公園を巡り、舞岡谷戸の原風景に触れる森歩きへ。
1.舞岡ふるさと村・ふるさとの森から舞岡公園へ
地下鉄ブルーライン・舞岡駅のすぐ近く、舞岡川(境川水系・柏尾川支流)源流部の谷戸に広がる舞岡ふるさと村・ふるさとの森(横浜市戸塚区)へ。「ふるさと村」は市が展開する里山創生事業。里山での生業を営む人々の生活空間となっている。「ふるさとの森」は市が展開する「市民の森」事業の一環。
地下鉄ブルーライン舞岡(まいおか)駅付近。市営地下鉄のシンボルマークをあしらった換気塔はこのあたりのランドマーク。
舞岡ふるさと村を自転車で訪れた場合は舞岡駅前駐輪場も利用できるので、市道環2をサイクリングがてらやって来るのもいい。北部からであれば環2般若寺交差点からひと山越えて舞岡リサーチパーク前を経由すれば、思いのほか近い。
「ハム工房まいおか」。系列の北見畜産で飼育された舞岡産の豚肉を材料に高品質な手作りのハムやソーセージなどを販売する。
もともと、横浜市域でも境川・柏尾川流域に広がる旧鎌倉郡域(現在の戸塚区・瀬谷区・泉区・栄区・港南区の一部)は畜産業が盛んな地域であった。
明治時代初期には居留地の外国人、外国人向けホテルに供給することを目的に、旧東海道沿いの鎌倉郡下柏尾村(しもかしおむら)にて日本のハム製造の草分けともいうべき「鎌倉ハム」が創業している。
隣りはJA横浜の直売所である「舞岡や」。晩夏には「浜なし」も直売される。
直売所・ハム工房ともに火曜定休。
ハム工房の隣りには、舞岡いちご園。初夏のシーズンにはイチゴ狩りもできる。
舞岡ふるさと村は、青葉区の寺家(じけ)ふるさと村に次いで平成9年(1997)に開村。
ふるさと村の事業は、田園景観の保全と地域の活性化を図り、市民が農業や自然に親しむ機会と場を提供することを目的に展開されている。
ここ舞岡では、地下鉄ブルーライン舞岡駅を中心におよそ103ヘクタール(100m四方×103)が指定を受けている。
一帯では舞岡ふるさと村・ふるさとの森から舞岡公園にかけて、舞岡川(柏尾川(かしおがわ)の支流)の源流部となる谷戸が良好な状態で保全されている。
案内所を目指して、奥へ。
総合案内所「虹の家」。
舞岡ふるさと村の全体図 案内図拡大版
館内に展示された、立体模型。
舞岡八幡宮や道祖神、庚申塔などの詳細な情報のパネル。
虹の家から舞岡駅方面に戻り、ふるさとの森を散策する。
双体道祖神(そうたいどうそじん)。
舞岡ふるさと村には約4ヘクタールの谷戸田(やとだ)が広がる。
舞岡の鎮守、舞岡八幡宮の参道へ。右手に一の鳥居が見える。
一の鳥居。
二の鳥居。
舞岡八幡宮の由緒。
舞岡八幡宮は鎌倉時代末期の乾元(けんげん)元年(1302)、白幡が天を舞うという吉祥を機に、京都の石清水(いわしみず)八幡宮を勧請して祀ったのが始まりと伝わる。
主祭神は誉田別命(ほんだわけのみこと。八幡神)。武門の信仰が厚い八幡神(神仏混淆における八幡大菩薩)が祀られている。
参道にそびえる、杉の古木。
社殿は、前殿・後殿それぞれに千木(ちぎ)・鰹木(かつおぎ)を載せた平面的な切妻(きりづま)の屋根。流れるような切妻の屋根が前後に並ぶ八幡造(はちまんづくり)とは少々異なる。
屋根の形としては神明造(しんめいづくり)に近い印象。瓦屋根というのもちょっと珍しい。
千木の先端は縦に削がれており、俗説的には祭神が男神であることを示す、といわれる。
英霊殿。日清・日露の戦役から第二次大戦まで、この地にゆかりの英霊を祀る。
さまざまな社が祀られている。
森閑とした、境内。
毎年4月15日の例祭に行われる、神事「湯花神楽(湯立神楽)」。もとは文治二年(1186)鎌倉・鶴岡八幡宮で行われたのが始まりでのちに神職によってこの神社に伝来したという。
一の鳥居のそばに、水車。
バス通りの側から、尾根に付けられた舞岡ふるさとの森の散策路へ向かう。
舞岡ふるさとの森と舞岡公園の案内図(舞岡公園は概略図) 案内図拡大版(一部文字等加工はサイト管理者)
舞岡ふるさとの森は、横浜市に数ある市民の森のひとつで平成13年(2001)の開園。広さは約18ヘクタール(100m四方×18)。
他の市民の森と同様に、民有地が所有者の厚意により整備・開放されている。
ここでは隣接する舞岡公園(28.5ヘクタール)や周辺の緑地と一体化して、舞岡川源流域の森を形成している。
バス通りへ出たら左折してバス通り沿いに行き、すぐに谷戸田沿いの道へ入る。
谷戸田を横切り、倉下橋へ。
倉下橋の先、尾根へ上がっていく。
切通の尾根道。
竹林が広がる。
たくさんのテーブルやベンチも備えられた、あずま屋。
西側の眺望が開ける。
舗装路に出た。
尾根通しに直進してもよいが、左折して下っていく。
峠の林道を思わせる道。
童子谷(どうじやと)。谷戸の集落の原風景を、今に色濃く残す。
虹の家近くに下りてきた。ここから舞岡町小川アメニティ沿いに、谷戸の奥へ。
庚申塔(こうしんとう)。宝暦八年(1758)と彫られている。
小川の流れる散策路。
舞岡町小川アメニティの案内板。
小川アメニティから、ふれあい広場へ。
休憩舎やトイレが設けられた、広場。
広々とした、草地の谷戸。
広場入口の案内板付近まで戻る。農地の脇、踏み跡の道から尾根道へ上がっていく。
尾根道に戻ってきた。
舞岡ふるさとの森のエリアから、舞岡公園のエリアへ。
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