三溪園〜雪景色
二十四節気の「大寒」から「立春」へと、季節が移ろいゆくころ。南関東では南岸低気圧の通過と寒波の南下が重なり合うとき、慣れない降雪に見舞われる。暖冬傾向が顕著な近年、めったに見られることのない雪景色が現れた機会に、三溪園に出向く。
平成26年(2014)2月、雪の正門。
午前10時前、降り始めてからまだ数時間程度。
この機会を待っていた写真愛好家も少なからず見受けられる。交通が麻痺する前、数時間の勝負。
滅多に見られぬ、三溪園の雪景色。
鶴翔閣(かくしょうかく。旧原邸)。
大池ほとりの藤棚から、中島の涵花亭(かんかてい)と観心橋(かんしんばし)。
御門(ごもん)から内苑へ。
右手に構える、白雲邸の門。
臨春閣(りんしゅんかく)玄関。
檜皮葺(ひわだぶき)に新雪をまとう臨春閣第二屋と、亭しゃ(木へんに射)。
臨春閣の、雪景色。春を臨むという名なれど、まだまだ遠い春。
竹林の、蓮華院(れんげいん)。
蓮華院から、春草蘆へ。
春草廬(しゅんそうろ)。
聴秋閣へ。
まだ雨戸が引かれていない聴秋閣。障子が雪景色に映える。
渓谷歩道も、雪景色。
二階村雨の間(むらさめのま)に雨戸が引かれた、臨春閣第三屋。
月華殿(げっかでん)へと続く渓流。
月華殿へ。
こちらも雨戸が引かれた姿。
天授院(てんじゅいん)。
石灯籠も水船も雪を被った。
旧天瑞寺(てんずいじ)寿塔(じゅとう)覆堂(おおいどう)。
内苑から、外苑へ。
しんしんと冷え込んだ空気。このあたりでは珍しい、サラサラの雪。
昼間でも零度台というあまり経験のない気温に、カメラを持つ手も凍える。ポケットのハクキンカイロで暖を取りながら、撮影続行。
外苑。
外苑の渓流沿いも、すっぽりと雪に覆い尽くされる。
臥龍梅(がりょうばい)。
寒霞橋(かんかばし)。奥には旧矢箆原家(やのはらけ)住宅。
寒霞橋(かんかばし)の上から旧東慶寺仏殿を望む。
旧矢箆原家住宅へ。
雪をまとい始めた、合掌造。
旧東慶寺仏殿の茅葺も、雪化粧。
旧燈明寺(とうみょうじ)本堂の前、広がる池に二基の石灯籠。
旧燈明寺本堂。
三重塔の建つ山の上から、旧燈明寺本堂を見下ろす。
こんな時防水性に優れたゴアブーティーのハイカットトレッキングシューズは、心強い。
大池の中島へ。
観心橋(かんしんばし)。橋の奥には、三溪園天満宮。
雪中の寒椿(カンツバキ)。モノトーンの世界に、鮮やかな紅。
八つ橋越しに、鶴翔閣を見る。
午前11時を15分も過ぎたころ、公共交通機関が乱れる前に、帰途へ。
この後も雪は降り続き、近年まれに見る積雪に。雪への備えのない南関東の電車は次々に立ち往生し、ダイヤは終日大混乱となった。
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