平成25年(2013)5月下旬、洗井沢川、砂押川(境川水系柏尾川支流)の流域となる森を歩き、北鎌倉から横浜・南の森(つながりの森)へと延びる尾根を歩いて横浜自然観察の森(境川水系柏尾川支流・いたち川源流部の森)へ。
1.本郷台駅から洗井沢川せせらぎ緑道、荒井沢市民の森、今泉へ
柏尾川南部を流域とする森へ。本郷台駅から洗井沢川せせらぎ緑道を過ぎていくと山砂を採取した崖地が連続して現れる。その奥に荒井沢市民の森。地下水が滲み出る湿潤な崖地は湿生植物の宝庫。尾根を越えて鎌倉市今泉側に下っていく。
JR根岸線本郷台駅までは購入して間もないヤマハ電動アシスト自転車・PAS Brace L(パス ブレイス L。インター8搭載)で走ってみる。電動アシスト自転車の実力を測る、よい機会となった。
走行ルートはR16旭区下白根(しもしらね)付近の分水路・取水庭から帷子川(かたびらがわ)沿いを鷲山(わしやま)橋〜環状二号高架下、両郡橋、JR貨物線高架下〜水道道(すいどうみち)を横浜新道高架下、横浜ビジネスパーク前、大門(だいもん)通り〜環状一号を旧東海道から保土ヶ谷(ほどがや)橋、井土ヶ谷(いどがや)切通し〜鎌倉街道を南区通町(とおりちょう)一丁目から栄区公田(くでん)〜環状四号〜JR本郷台駅駐輪場。
片道約20qを1時間10分。8.9Ahのリチウムイオン電池で往復40q・2時間20分走って、標準モードで50パーセントの消費。
横浜市域の丘陵部を走るルートではあるものの基本的に川沿いの平坦なルートで、主な起伏は井土ヶ谷切通しの首都高狩場線永田ランプ付近、鎌倉街道の環状三号原乃橋立体交差付近くらいなので、走りやすい。
「洗井沢川(あらいさわがわ)せせらぎ緑道」(洗井沢川は境川水系柏尾川支流いたち川の支流)。
JR根岸線本郷台駅から環状4号「天神橋」にでてすぐ、緑道が始まる。
ほどなくして現れる、水路沿いの石垣と板塀。
立派な門構えの、旧家。
公田(くでん)小学校下の信号あたりまで来ると、森が目の前。
傍らに「よこかんみなみ」(圏央道・横浜環状南線)の完成イメージ看板が立っている。
崖下の、庚申塔(こうしんとう)。
庚申塔の台座に、見ざる・言わざる・聞かざる。申(さる)の字にかけてこのように三猿の彫り物が施されているものも多い。
道標のある三叉路の手前に建つ建物は、屋根の補修中。
少々くたびれた道標。
右へ行くと大きな山の畑を経て市境の尾根に上がることができる。
洗井沢川小川アメニティ。
市民の森が「荒井沢」なのに対して、せせらぎ緑道と小川アメニティが「洗井沢」となっているのは、沢が荒れてしまわないようにという思いを込めて洗の字をあてた、とされている。
小川アメニティのそばには、迫力の断崖絶壁。通称「横浜のグランドキャニオン」。
この断崖は山砂の採取のため削られたことで現れた。
介護施設が建つ前の、西日に照らされた断崖。
三溪園南門側の本牧の断崖がかつてペリー一行により「マンダリン・ブラフ」と呼ばれたというが、こちらのこの色合いもまさに「マンダリン・ブラフ」。
画像出典・市民グラフヨコハマ第111号「横浜市境みちくさ散歩」(平成12年・2000年刊行)
周辺案内図 拡大版
荒井沢市民の森は、広さ約10ヘクタール(100m四方×10)。市民の森としてはやや小ぶりな森だが、周辺の緑地を含めれば相当な規模になる。
とりわけ谷戸周辺は濃密な自然が残っている。
茶色の線が、山砂が削り出されて現れた断崖。
荒井沢市民の森の、極楽広場。
広場から谷戸の奥へ。車止めに、小鳥が四羽。
カエル池。
谷戸田沿いに、木道が延びてゆく。この谷戸は急峻な崖地に挟まれ、彫りが深い。
ヤマブキショウマ。葉がヤマブキにそっくり。○○ショウマの類いは山地でよく見られる植物だが、ここでも見ることができた。
ホウライシダ。
見た目はまさしく観葉植物のアジアンタム。あれはちょっと乾かすとすぐにチリチリになってしまう。ここは相当に湿潤なのだろう。
沢沿いの崖は、地層がくっきり見える。
ヤブイバラ。
崖面の植物の解説板。
土手を乗り越えたさらに奥へ、谷戸は続く。
谷戸の奥から、皆城山(みなしろやま)展望台へ。
生い茂る笹竹(ササタケ)。
標高101mの、展望台。
展望図。
みなとみらい方面。
ランドマークタワーが霞んで見える。
東戸塚方面。
オーロラシティのタワー群。
展望台から、尾根伝いに鎌倉市今泉方面へ。
ヤマザクラの大木。
スダジイの大木。
南に鎌倉パブリックゴルフ場が広がる。
北には尾根に広がる畑。
今泉分岐付近の案内板
天神橋・本郷台駅方面へ戻る道が誤って鎌倉方面と表記されていたが、森歩き愛好家らしきどなたかがマジックで直してくれている。
道標の方向は正確。
今泉への分岐は、道標に従って進めば心配はない。
ここを鎌倉方面へ。
進んだ先、途中の分岐も手書きの道標がつけられているのはありがたい。
左に進路をとり、今泉の谷戸へどんどん下っていく。
路肩がやせた登山道。
急勾配を下りてゆく。
やがて車道と橋が見える。
今泉不動(いまいずみふどう)バス停付近に出た。
左へ向かえばほどなくして称名寺・今泉不動へ。
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