まちへ、森へ。

寒桜(カンザクラ)

松田山の河津桜

 

平成30年(2018)2月末の週末、松田山(まつだやま)・西平畑(にしひらはたけ)公園(足柄上郡松田町松田惣領・あしがらかみぐん まつだまちまつだそうりょう)へ。満開を迎えた河津桜(カワヅザクラ)を観に行く。

 

 

JR東海・御殿場線(ごてんばせん)松田駅ホームからの松田山。白い建物は西平畑公園に設けられている松田山ハーブガーデン・ハーブ館。

 

 

 

JR松田駅北口から西平畑公園までは「まつだ桜まつり」の期間中はシャトルバスも動いているが、歩いても20分足らず。道案内も出ている。

 

 

 

訪れたのは午後1時半ごろだったが、人出はかなり多い。

 

 

 

一足早い、サクラの花見。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

桃色の河津桜は、濃い緋色(ひいろ。紅)で早咲きの「寒緋桜」(カンヒザクラ。緋寒桜)と白い大島桜(オオシマザクラ)の交配種。その名の通り、静岡県・南伊豆の河津町(かわづちょう)が原産地。

 

花の形はオオシマザクラで、同じくオオシマザクラと江戸彼岸(エドヒガン)の交配種である染井吉野(ソメイヨシノ)とよく似ている。色合いは淡いピンク色のピンクオオシマザクラやソメイヨシノよりも濃い。

 

 

 

菜の花の黄色との取り合わせも綺麗。

 

 

 

 

 

 

 

ブルックスホールディングス大井事業所(旧第一生命大井本社)を背景に。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

東名を見下ろす。

 

 

 

脚立を昇った上からの、富士山の撮影ポイント。

 

この日は午前中に近くの曽我梅林を巡ったがそちらでも富士山は霞んでしまい、ほとんど見えなかった。午後になると手前の足柄の山々も霞んでしまった。

 

 

 

手前の山を何とか映り込ませても、この程度。

 

 

 

空気の澄んだ午前中の早い時間であれば、このように見える。

 

 

 

 

 

 

 

それでも脚立の順番待ちは、それなりにあった。これが富士山のはっきり見えるタイミングであれば、すごい行列となること必至だろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

すべり台。

 

 

 

足柄平野をゆったりと流れる酒匂川(さかわがわ)、広がる町。日本のあちこちで見られる、さだまさしの「案山子(かかし)」をふと口ずさみたくなる風景。

 

 

 

 

 

 

 

松田から国府津(こうづ)方面へ、御殿場線が延びてゆく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

展望台。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

散策路の下方、「白い河津桜」という案内板が立っていた樹。まだつぼみの状態。

 

 

 

一、二輪だけ花が開いていた。

 

案内には「この河津桜は何らかの原因で大島桜が強く影響しており、白い花を咲かせると言われています」とあったが、こうなるとオオシマザクラと全く見た目は変わらない。
このサクラはオオシマのように花と同時に淡い緑の葉が開くことなく、真っ白な花だけが先に満開となるのだろうか。

 

 

松田山を後にして、小田急・新松田駅に戻る。道すがら、中澤酒造に寄り道。

 

 

 

中澤酒造。酒蔵のシンボルである煙突は御殿場線のホームからも見える。

 

 

 

玄関に積まれているのは中澤酒造の主力銘柄「松美酉(まつみどり)」の菰樽(こもだる)。

 

 

 

道を挟んだ反対側の、直売所。「まつだ桜まつり」の時期は、こちらも人出がすごい。

 

 

 

新酒が出始めてから数か月、酒林(さかばやし。杉玉・すぎだま)も枯れた風合いになってきている。

 

このときは屋内でミニコンサートも開催されていた。

 

 

 

季節限定の特別純米酒「亮(りょう)」。
こちらは松田山の河津桜から採取した花の酵母で仕込んでいる。酒米は足柄産の酒造好適米「若水」(わかみず)を使用。

 

口に含めば広がる甘い薫り、味わいは軽やかな辛口といった印象。春らしい華やかな一品だ。季節は巡り、そして季節とともに旨い酒もやって来る、という幸せ。

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