平成27年(2015)3月末。2015年6月に正式に返還されることとなった在日米軍・上瀬谷(かみせや)通信施設。敷地内を通る「海軍道路」の桜並木を見に行く。
上瀬谷・海軍道路の桜
海軍道路は旧日本海軍の施設が上瀬谷にあった頃の道路。戦後はアメリカ軍に接収され、周辺は上瀬谷通信施設として利用されていたが、平成27年(2015)に返還された。
国道16号・海軍道路入口交差点。ここから相鉄線の瀬谷駅北口に向けて、一直線の道路が2.7qにわたって延びる。
海軍道路は旧日本海軍の、そして戦後は在日米軍の施設内に通されている直線道路。
海軍道路入口付近から消防署出張所あたりまで、道路全体の北側およそ半分は道の両側に桜並木が続く。
在日米軍上瀬谷通信施設は、広さおよそ242ヘクタール(100m四方×242)。
環状4号線の整備が進んでいる。
上瀬谷通信施設の返還に先立ち、日米地位協定に基づく日米共同使用申請が承認されて工事が始まっている。
これまでは海軍道路〜国道16号〜環状4号(整備済み区間)がクランク状のため車の流れのネックになっていた。海軍道路の北端をカーブさせて環状4号に直接つなぐように交差点の線形を直す工事が進んでいる。
地下のウド室(ウドむろ)で栽培される、ウド畑。3月下旬に収穫の時期を迎える。
花冷えのこの日。風に乗って地表を白くたなびいているのは、ウド室の熱で温められた空気だろうか。
※平成29年(2017)以降、地下のウド室は基地の返還に伴う国からの明渡要求により利用できなくなった。
この地から海軍厚木基地(大和市・綾瀬市)はそう遠くはない。ときおり、ちらちらと軍用機の機影が西の空に見える。
米軍による接収以来、通信施設の電波障害防止のため、だだっ広い範囲にわたって土地利用が厳しく制限されてきた上瀬谷地区。
上瀬谷農専地区はそのような地区の広大な一角(広さ92ヘクタール。100m四方×92)で、長きにわたって営農がなされてきた。
ところどころに距離標が置かれている。
上瀬谷小学校東側の信号。
「KAMISEYA」の標識。
ゲート。
※警告看板などに代わって、現在(令和六・2024年時点)では「国際園芸博覧会(GREEN×EXPO 2027)」の告知看板が掲げられている。
基地が返還されれば、これらの標識もいずれ撤去されるのだろう。
ゲートのあたりから南東側の敷地は「国際園芸博覧会(GREEN×EXPO 2027)」の会場になる。その後は公園・防災地区として整備されていく予定。
北東側の敷地は観光・賑わい地区として整備される予定。そちらはテーマパークが誘致されることになっている。
中瀬谷消防出張所のあたりで、両側のサクラ並木は終わる。ここから相鉄線瀬谷駅北口まで、残りの南半分もところどころで片側の並木が続く。
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