まちへ、森へ。

大型連休、ゴールデンな一日

横浜港・豪華客船四隻同時着岸

 

天皇陛下即位の日が祝日となり暦の上での十連休が出現した平成31年・令和元年(2019)の大型連休。その初日の4月27日、横浜港では外国船籍の豪華客船四隻が同日に着岸。国内では史上初となる光景が実現し、ゴールデンウィークと呼ぶに相応しい華やかな一日を迎えた。

 

四隻が着岸したのは大さん橋(おおさんばし)、山下埠頭、大黒(だいこく)埠頭。地上で一か所から四隻を眺めるとすれば、大さん橋あるいはスカイウォーク(ベイブリッジ・大黒埠頭側の展望施設)あたりからとなろうが、それでも四隻を同時に一枚の画像に収めることはできそうにない。それならばと、自転車で山下公園から本牧(ほんもく)埠頭・横浜港シンボルタワーまでを周遊する。

 

 

象の鼻桟橋から大さん橋を眺める。青空でこの日を迎えたかったのだが、天候はあいにくの雨模様。

 

大さん橋に停泊するのは大型クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」。

 

 

 

山下公園から。

 

 

 

大さん橋の「ダイヤモンド・プリンセス」。

 

 

 

 

 

 

 

全長290m、総トン数およそ116,000トン、乗客定員約2,700人。これだけ巨大でありながらベイブリッジの下をくぐって大さん橋に着岸できる。
※その後の改修により船の高さが若干高くなったことからベイブリッジをくぐることが出来なくなり、2020年(令和二年)以降は大黒ふ頭に着岸している。

 

手前側には横浜港内をクルーズするレストラン船「ロイヤルウィング」。

 

 

 

ホテルニューグランド・新館タワー。

 

 

 

氷川丸の前方、山下埠頭に停泊するのは「ノルウェージャン・ジュエル」。

 

 

 

 

 

 

 

全長294m、総トン数およそ94,000トン、乗客定員約2,400人。

 

 

 

前月の末よりマリンタワーは修繕のため三年間の長期休館に入った。

 

続いて大黒埠頭に停泊する船を眺めるために山下公園から本牧埠頭D突堤の先端に建つ「横浜港シンボルタワー」まで移動する。

距離にしておよそ4.9q、自転車だと20分ほど。なお徒歩の場合、歩いての移動は現実的ではないので山下公園から市営バス26系統「横浜港シンボルタワー行き」を利用することになる。

 

 

 

横浜港シンボルタワー。タワー上部には船舶通航信号所の信号板とパラボラアンテナが取り付けられている。ここには海上保安庁・港内交通管制室が置かれていたが、川崎港・東京港・千葉港の管制室、旧来の東京湾海上交通センター(観音崎)と統合。平成30(2018)年1月より新たな東京湾海上交通センター(横浜北仲通)に海上交通管制が一元化された。

 

その一方でタワーには観光客のための展望室も設けられている。

 

 

 

ベイブリッジの外側、対岸の大黒埠頭(鶴見区)に停泊するクルーズ船二隻。

 

 

 

MSCスプレンディダ。全長333m、総トン数およそ138,000トン、乗客定員約4,300人。高さは67m近くある。

 

大黒埠頭にはベイブリッジをくぐれない超大型客船の寄港を促進するために、2019年4月19日に「大黒ふ頭客船ターミナル」がオープンしたばかり。

 

 

 

アザマラ・クエスト。全長180m、総トン数およそ30,000トン、乗客定員約700人。

 

この日は四隻合計でおよそ10,000人の乗客が入港したことになる。

 

 

 

展望室に登る。

 

 

 

展望室へは階段のみ。

 

 

 

 

 

 

 

展望室から眺める本牧防波堤と白灯台、大黒防波堤と赤灯台。大黒には自動車専用船も接岸している。

 

 

 

二隻のクルーズ船。

 

 

 

ベイブリッジ。本牧側主塔の近くに外防波堤の白灯台、大黒側主塔の近くに外防波堤の赤灯台。

 

ベイブリッジが開通したのは平成元年(1989)9月。海面から桁下までの高さはおよそ56m。これは開通当時に世界最大級の客船であったクイーン・エリザベス(QE)2が通過できる高さとして設定された。
あれから30年。客船の超大型化に対応すべくコンテナ埠頭の大黒に新たに客船ターミナルが整備された横浜港。内港エリアがそうであったように、港は時代の要請に応じて変化し続けていく。

 

 

 

三重県立水産高校の実習船「しろちどり」が入港。

 

 

 

WMS(ウィングマリタイムサービス)のタグボート「加賀丸」。

 

 

 

シンボルタワーの駐車場。左の岸壁には海釣りさん橋。

 

 

 

カラフルなコンテナが積み木のように積み上げられた本牧埠頭のコンテナヤード。そして、通称「キリン」と呼ばれるガントリークレーン。

 

 

 

右奥にランドマークタワー、左奥にマリンタワー。

 

 

 

展望ラウンジに下りる。

 

 

 

 

 

 

 

大黒防波堤の赤灯台。

 

 

 

本牧防波堤の白灯台。

 

イルカのマークの自動車専用船はトヨフジ海運の「TRANS FUTURE 7」。この翌日、浦賀水道を通過していく姿をたまたま観音崎(横須賀市)から見送った。

 

 

 

外防波堤の赤灯台。

 

ベイブリッジ大黒側の展望施設・スカイウォークは長らく閉鎖されていたが、2019年の4月より土日祝日で客船が大黒埠頭や大さん橋に着岸する日に限って客船見学施設として開放されることになった。

 

 

 

外防波堤の白灯台。

 

外防波堤の赤白灯台はこのひと月前となる2019年3月、灯台としての役割を終えた。明かりは消えるが建物自体は今後も標識として残る。

 

 

 

シンボルタワーを後にして、桜木町方面へ戻る。

 

 

 

みなと博物館・旧横浜船渠一号ドックに係留されている日本丸。

 

 

 

十連休の初日には全ての帆が張られる「総帆展帆(そうはんてんぱん)」が行われた。

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